Lesson2-3 自社の顧客を考える〈ペルソナの設定〉

Webマーケティングをする際、
もっとも大切なことは何でしょうか。

その一つは、ターゲットを絞るということです。

ITを活用して、多くの人に無限に広告を出すことはできますが、
ではその広告が万人に受け入れられるかというと、
残念ながらそれはありません。

例えばあなたがカフェを経営していて、
集客に悩んでいたとします。

そこで下のような2つの広告があったら場合、
どちらがあなたに響くでしょうか?

  1. さまざまな業種の経営相談をうけたまわります!
  2. 飲食業界専門のコンサルタントが、集客のお手伝いをします!

ほとんどの人が、
2の広告に目が留まるのではないでしょうか。

つまりターゲットを広くしようとすると(1)、
結局は誰の心にも届かないものになってしまいかねない、
ということなのです。

ターゲットを絞る(2)ことで、
悩んでいる人や困っている人の心に直接届く

マーケティングができるようになります。

ペルソナを設定する

そこで、あなたの会社にとって”誰”が顧客なのかを考えるために、
ペルソナを設定しましょう。

ペルソナとは、

「あなたの会社の商品やサービスにとってもっとも重要な、典型的な人物像」

のことを言いますが、
それはつまり、「理想的な顧客のモデル」です。

ペルソナは、
年齢・職業・居住地域などといった細かな項目を、
実在する人物のように設定していきます。

ペルソナで設定する項目

ペルソナで設定する項目例を、下にまとめました。

  • 基本情報・・・年齢、性別、居住地、
  • 家族構成・・・配偶者or恋人/子ども/両親 の有無
  • 仕事・・・職業、役職
  • 経済状態・・・年収、世帯年収
  • 人間関係・・・友人、職場の同僚など
  • 価値観・・・ライフスタイル、こだわりなど
  • 趣味・・・休日や仕事帰りにしていること、よく行く場所など

かなり細かく設定してあることに気がつくでしょう。

上の項目は主な内容をまとめたものですが、
提供する商品やサービスによっては、
ペルソナの何に重点を置くかは異なります。

例えば化粧品でしたら、
好きな化粧品のブランドや肌の悩み、
化粧品の情報をどこから得ているか(例えば雑誌やSNS)
などまで設定します。

ペルソナの設定例

プロフィール写真

ペルソナの設定には、
プロフィール写真があった方がよりイメージがしやすくなります。

可能なら、プライベートと仕事の両方の写真があると良いでしょう。

プロフィール

  • 名前:五十嵐えり
  • 性別:女性
  • 年齢:35歳
  • 居住地:東京都
  • 家族構成:夫、子ども1人
  • 職業:生命保険会社の営業事務
  • 年収:300万(世帯年収:700万)

ライフスタイル、価値観

平日は仕事が終わると子どもを保育園に迎えに行き、
子どもと2人で夕飯を食べる。

出産後に健康の大切さに気がつき、
家族のためにもなるべく有機野菜などを使って
手作りの料理を心がけている。

有機野菜はネットで取り寄せている。

休日の午前中はヨガ教室に行き、
体型の維持に気を使っている。

SNSやYouTubeで美容系の情報を集めるのが好き。

仕事と子育て、プライベートのバランスを取りたいと思っている。

よく利用するメディア

Instagram、YouTube、クックパッド、Netflix

生活スタイル

平日休日
6:00 起床7:00 起床
8:00 子どもを保育園に送る8:00 家族でゆっくり朝食をとる
9:00-16:00 仕事11:00 ヨガ教室
16:30 子どもを迎えに行く13:00 子どもの習い事
18:00 夕飯16:00 食材の買い出し
21:00 自分の時間(読書、SNSなど)18:00 家族で夕飯
23:00 就寝21:00 家で夫と映画を見る

ペルソナ設定のメリット

ペルソナを可能な限りリアルに設定することで、
あなたの会社の顧客が何を求めているかが、
具体的に考えやすくなります。

ペルソナがないと顧客のニーズが漠然としかわかりませんが、
ペルソナを設定して自社の顧客モデルを明確にすることで、
「このような人物が」「このようなときに」「こういう商品やサービス」
を必要としている、ということがわかります。

顧客に感情移入がしやすくなるので、
有効的な施策を生み出しやすくなるのです。

またチームでマーケティングを担当している際には、
ペルソナのおかげで方向性がブレにくく、
チームのコミュニケーションの精度が高まるという
メリットもあります。


ペルソナについて詳しく解説しました。
ペルソナの設定は、SNSの投稿や広告の内容を改善しやすくなります。

Lesson7で学習するSNS活用方法でも役立ちますので、
まずは自社の顧客のペルソナを設定してみましょう。